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尿が出にくい
血が混じる

一般的な成人の場合には、一日あたり1,000~2,000ミリリットルの尿を排泄します。

尿は健康のバロメーターといわれることもあり、体の状態を知るヒントとしては最も身近なものかもしれません。

尿の量や回数だけではなく、尿の色やにおいなども時としてヒントとなることがあります。毎日行われている“排尿”ですが、何かしらの病気によって変化が出てくることもあるのです。

尿の量が減ったり、尿に血液が混じったりするような変化が見られたとき、どのように対処すれば良いのか。また、どのような病気の可能性があるのかに注目しました。

目次

尿がでにくい理由は

人間が行う排泄行為には、体内で合成したり栄養素を吸収し終わった残りなど、体内で不要となったり毒性の高い物を体外に捨てる役目があります。

“排尿”は尿という水分に、不要な物を溶かして体外に排泄する行為です。
尿が作られる仕組みをみて、なぜ尿が出にくくなったり血液が混じったりするのかについて話をしていきます。

尿は血液から作られる

体中を巡る大量の血液は“腎臓”という臓器を通過します。
腎臓はフィルターの役目をしていて、体に必要な物と不要な物とを振り分けることができます。

尿のもとができる

腎臓のフィルターは赤血球やタンパク質などの大きな物質を通過させません。
腎臓を通った血液は“原尿”と呼ばれ、これには赤血球が含まれていないので無色に近い色をしています。

必要な物は再吸収される

原尿の中でも、まだ体が利用できる成分は再吸収されていきます。
水分は体を維持するためにも重要な成分ですので、大半の水分は“尿管”というところで再吸収されます。

尿は膀胱へ

水分が再吸収されて濃縮した尿は、一時的に“膀胱”という臓器に溜まっていきます。
溜まった尿の量が一定量を超えると膀胱の広がりをキャッチして、脊髄を通って脳へと「尿が溜まっている」という信号を送ります。

排尿する

脳から排尿の指令が出ると、尿が膀胱から“尿道”を通って体の外へと排泄されます。
これが“おしっこ”や“小便”と俗にいわれる物になります。

このような流れで尿は作られて排泄されていきます。
その過程で何かしらのトラブルが起こったとき、さまざまな尿に関する問題が出てくるのです。

尿の量が少ないのであれば、“血圧の低下”などで腎臓への血流量が減っていることや、“脱水症状”によって水分が多く再吸収されていることも考えられます。

尿に血液が混じるのであれば、尿が作られて排泄されるまでのどこかで炎症が起こったり、出血が起こったりしていると考えることもできるのです。

考えられる病気とは

尿の量が少ないときに、その原因がどの部分にあるかを考えることも大切となってきます。

腎臓への血流量低下

血圧が下がることによって腎臓への血液の流れが少なくなり、その結果として尿の量が減ることもあります。
大量の“出血”や“心臓病”などによっても起こる可能性があります。

腎臓の問題

腎臓がうまく機能しない状態では、尿の量が減ることがあります。
“ネフローゼ症候群”や“慢性腎臓病”などの病気の可能性もあります。

尿意を感じにくくなる

“膀胱癌”では膀胱に溜まった尿の量を、脳にうまく伝えられずに尿の量が減ることもあります。
また大腸や子宮の手術をした後に、神経の問題から尿意を感じにくくなることもあります。

尿の排泄の問題

“尿路結石”や“前立腺肥大症”、“前立腺癌”などの病気では、尿を排泄するための管が塞がったり、狭くなったりすることによって尿の量が減ることもあります。

尿に血液が混じっている場合には、何かしらの炎症や出血、組織の破壊があると考えられます。

血尿の原因としては、“尿路感染症”や“尿路結石”、“悪性腫瘍(癌)”などが代表的な病気となりますが、医師は尿に含まれるたんぱく質やそのほか様々な物質についての情報をもとに原因を探っていきます。

血尿には肉眼で赤く見える“肉眼的血尿”と、顕微鏡で見てはじめてわかる“顕微鏡的血尿”とに分けられます。

肉眼的血尿

“腎臓癌”、“膀胱癌”、“前立腺癌”、“尿路結石”、“急性糸球体腎炎”、“IgA腎症”などにより組織が破壊されている可能性もあります。

顕微鏡的血尿

“腎結石”、“腎のう胞”、“腎炎”、“腎臓癌”、“膀胱癌”などによって起こる可能性もあります。

血尿とは尿に赤血球がある状態をいいます。赤血球が尿に現れるということは、何かしらの出血が潜んでいると考えられます。

肉眼で見えるほどはっきりと血液が混じっている場合、それだけ大きな出血を伴っていると考えてください。

自宅での対処方法

尿が出にくい状態が、運動した後や体の脱水を伴っていることが原因だと考えられる場合には、まずは水分補給をすることが大切です。

日常生活において尿の量が減ってきたということは、何かしらの病気が潜んでいる可能性も否定できません。
また肉眼で見えるほどの真っ赤な尿が出たときには、大きな出血を伴っているともいえますので、自宅での対処は難しいと考えてください。

慢性前立腺炎
前立腺肥大
前立腺癌
膀胱癌
腎臓癌
尿路結石

など、さまざまな病気によって尿の量が減る場合や、血尿が出る可能性があります。
尿の量や状態で不安をお持ちの方は、ぜひ ご相談ください。

緊急性がある状態とは

尿の量が少ない状況と、尿が全く(ほとんど)出ない状況とでは症状が異なります。
しかし、どちらの症状も様子を見るべき症状とはいえません。

どちらの症状でもなるべく早く受診することが大切ですが、緊急を要する症状もありますのでご注意ください。

特に以下のような症状を伴っている場合には、なるべく早く受診しましょう。

尿がほとんど出ない
尿意を感じない
いつの間にか尿が出ている(尿失禁)
高熱が出ている
激痛がある
便器が染まるほどの大量の出血

これ以外にも注意すべき症状はありますが、出血や尿量の低下は放置すべき症状ではありません。
少しでも気になる点がある場合には、泌尿器科や内科の受診をおすすめします。

著者 Writer

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巖本 三壽(いわもと さんじゅ)
昭和大学 医学部 卒業後、昭和大学 小児科に入局。昭和大学の医学部、薬学部で基礎医学や病態・薬物治療の教鞭をとる傍、小児・内科診療の医療に携わる。2023年、家本循環器内科院長に就任。

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医療を通じて 皆様の未来を豊かにするために、健康寿命を延ばすお手伝いをいたします。

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