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小児科

<小児診療の目的>

 

小児科における診療の目的は、様々な疾病に対する治療のほかに、成長発達を正常化することが他の診療科と異なることです。

特に、乳幼児期に身体の発達ばかりでなく、神経的な発達も重要視されています。

特に、発達障害は近年急増しており、小学校では8人に一人は該当すると言われています。

そこで、早期にその兆候を発見し、対策を考える必要があります。

たとえ、症状があるお子さんでも間違いなく発達して行きますが、放置するとその発達も妨げられ社会環境から切り離され社会に参画できるようになることが困難になってゆきます。

近年では、早期発見、早期対処が必要と言われ、行政や民間施設との連携が必要とされています。

乳幼児検診、および疑問を感じた場合は早期に医師に相談してください。

 

<小児の注意すべき症状>

 

よく発熱をするとすぐに病院に駆けつける親御さんが多いですが、それよりも注意すべき症状は、鳴き声が普段より弱い、元気なく顔色が悪い、不機嫌、ぐったりして食欲がない、嘔吐するなどです。

特に、言葉が話せない乳児期では態度を見て判断すべきです。心配な時は、医師の診察を受けましょう。

スヤスヤ眠る赤ちゃん

乳幼児期に注意すべき疾患

乳幼児期は、多くのウイルス、細菌に感染し、免疫力をつけてゆく時期で、よく風邪症状をきたしてきますが、以下の疾患には注意が必要です。

1

呼吸器系感染症

新生児期(生後1ヶ月以内)の発熱は、免疫力が弱いため重症細菌感染の可能性があるため、早期の医師の診察が必要です。

それ以降であると、ウイルス感染によることが多くなります。

乳児期では、R Sウイルス、百日咳感染で重症化することが多いので注意が必要です。

前者では、20%くらいに細気管支炎を発症し呼吸困難になることがあります。

後者では、レプリーゼ(連続性の咳の後に引きつるような息をする)が出現し、窒息することもあります。

この場合は、入院と医療が必要になります。

2

消化器系疾患

消化器系では、生後1ヶ月あたりで噴水様の嘔吐する場合、幽門狭窄症を疑います。

この場合、早期の診断と手術が必要となります。乳幼児期では、腸重積症に注意が必要です。

簡潔的な嘔吐、腹痛、トマトケチャップのような血便の症状が出現します。

早急な整復術の治療が必要で、放置すると腸管が壊死して生命予後が悪くなります。

また、ロタウイルスによる下痢症も脱水に弱い乳幼児期では重篤化しやすい病気です。

乳幼児期にミルクを少しずつもどす場合は逆流性食道炎になっている場合があります。

放置すると、食道と胃の接合部が変形して手術が必要になる場合があるので受診しましょう。

多くは投薬治療で治ることが多いので、放置しないことが重要です。

3

痙攣

痙攣性疾患も小児期に多い疾患です。ただし、成人になるまでに治癒する可能性が高いと言われています。

A)熱性痙攣
発熱に伴う痙攣は熱性けいれんが多く認められます。

比較的遺伝性が強く、両親とくに父親が罹患していることが多いと言われます。

39℃以上の発熱時に、全身性の痙攣を1分〜2分程度の痙攣を起こします。

1歳8ヶ月をピークとして4歳までには治ると言われています。

発熱初期に抗痙攣薬を投与することで予防できます。使用には、医師との相談、指導が必要です。

また、痙攣を繰り返す場合はてんかんとの鑑別が必要で脳波などの精密検査が必要となります。

痙攣が起こりやすい時期には、鼻水などを止める抗ヒスタミン剤の中には投与できないものもあるので市販薬を使用する場合注意が必要です。

B)髄膜炎、脳炎
怖い病気である髄膜炎、脳炎は熱性痙攣との鑑別が必要で、痙攣発作後は必ず救急車等を呼び早期の受診が必要です。

死に至ることや大きな後遺症をのこすこともあります。

C)てんかん
てんかんは痙攣発作を繰り返し脳波に異常をきたす疾患で、抗痙攣薬を継続して服用する必要があります。

専門医のもとで服薬治療して、将来、服薬しなくても良い状態になることも多いようです。

<小児特有な感染症>

1

溶連菌感染症

A群β溶連菌感染症は、特有の症状(発熱、苺舌、眼球充血、発疹、手掌紅斑など)を発症して起こります。

合併症として、腎炎、心筋炎などがあり注意が必要です。

治療は、7日〜10日間の抗菌薬が必要で、治療継続して症状が安定すれば登校・登園は可能になります。

2

アデノウイルス感染症・咽頭角結膜炎

プール熱とも言われる伝染性のウイルス性疾患です。

扁桃腺炎と結膜炎があり高熱を発症します。

咽頭ぬぐい液で抗原検査が可能で診断がつきます。

対症療法のみの治療で、高熱が長く続くこともあります。その場合、髄膜炎や肺炎等の可能性もあります。

解熱後2日間で登校・登園できます。

3

水痘症

帯状疱疹ヘルペスウイルスが原因で、小児では水痘症して発症します。

帯状疱疹は、そのウイルスが神経細胞内に残存し、成人になり免疫力が低下した時に発症する病気になります。

体幹に痒みのある水疱性の湿疹が急速に広がる病気です。

口腔内、頭皮の湿疹があると確定的です。咳が強い場合は、肺炎も疑います。

一般的には軽症で済むことが多く、抗ウイルス薬や痒み止めの治療が主体となります。

全ての湿疹が瘡蓋を持って痂皮形成した段階で登校・登園許可がでます。成人ではほとんど免疫があるので感染の心配は入りませんが、帯状疱疹に罹患した時は乳幼児に伝染することがあるので注意が必要です。

4

麻疹

日本ではワクチンによりかなり抑え込まれた疾患でしたが、最近になって流行の兆しがあります。

症状が激しく、世界的には恐れられている疾患です。

最初、感冒症状が出現し、咽頭にコップリック斑という特有の所見が見られます。

その後、発疹、高熱、強い咳、結膜炎などの症状が急激に出てきます。飛沫感染により非常に感染力が強く重い病気です。

解熱後3日まで自宅療養が必要です。

5

風疹

発熱、発疹、リンパ節腫脹を主徴とする伝染性の疾患です。

麻疹と比べると症状は軽い傾向があり三日麻疹とも呼ばれます。

ただし、妊娠初期に発症すると難聴などの胎児奇形を生じるので、女性、およびパートナーは罹患しないようにワクチン接種を受けることが推奨されています。登園の目安は湿疹が消失するまでとされています。

6

おたふく風邪

おたふく風邪はウイルス性疾患で、両側の耳下の周囲にある耳下腺という唾液を産生する臓器が炎症を引き起こしおたふくの様な顔貌になることから名称が付けられています。

合併症として髄膜炎、膵炎、睾丸炎などがあり注意が必要です。

治療薬はなく自然経過みる必要があります。登園・登校は唾液腺が腫脹してから5日後とされています。

7

突発性発疹

2日〜3日間高熱が持続し解熱した時に発疹が出る疾患です。

口腔内に特有な炎症の仕方をすることである程度診断がつきます。また、下痢を伴うこと多いです。

一般的には、予後の良い疾患です。

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巖本 三壽(いわもと さんじゅ)
昭和大学 医学部 卒業後、昭和大学 小児科に入局。昭和大学の医学部、薬学部で基礎医学や病態・薬物治療の教鞭をとる傍、小児・内科診療の医療に携わる。2023年、家本循環器内科院長に就任。

地域の皆様にとってなくてはならない存在でありたい、いつでも必要とされる存在でありたいと願い、皆様が ココロもカラダも健康で、幸せな生活を送ることができるよう、地域に貢献いたします。

医療を通じて 皆様の未来を豊かにするために、健康寿命を延ばすお手伝いをいたします。

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